「1円会社」関連
04年4月第12号
中小企業挑戦支援法により、株式会社・有限会社が1円の資本金で設立できるようになったのが昨年2月。しかしいくつかの条件があります。
【設立の条件】
@設立できる人は「事業を営んでいない個人」で、「2箇月以内」に新たに会社を設立し事業を開始する計画を持っている人です。個人事業主や会社の代表権を持つ役員は創業者にはなれません(もちろん「創業者」でなければ社長になることはできます)。
A経済産業局に確認申請をして確認を受けなければなりません(登記簿謄本に「確認」の文字は付かないのでご安心下さい)。
B設立から5年以内に増資する義務(株式会社1千万円、有限会社3百万円)があり、増資できなければ解散もしくは合資会社等に組織変更しなければなりません。
C確認会社の設立を申請できる期間は平成20年3月31日まで、等。
【どんな人が創業?事例から】
いままで会社を設立するときに大きな足かせとなっていた最低資本金基準の緩和措置は、創業スタイルを大きく変えています。当事務所で扱っている三つの事例を紹介します。
S社は、昨年9月に資本金2百万円で設立した技術系コンサルタントを主業とする確認株式会社。個人事業の元電気店主、元社長などの出資者が全員45歳以上だったこともあって雇用保険関係の高年齢者等共同就業機会創出助成金(約5百万円)の受給も確定し、これからの売上増をめざして頑張っています。
Hさんは、最近解雇された55歳の人。会社時代のノウハウをいかして商業ビジネスコンサルタントの確認株式会社の設立準備中です。経営が軌道に乗れば、5年以内の増資のめどもあるので、初期費用は安くしようということで確認会社を選びました。
Kさんは、音楽系事務所の会社を経営。取引先のアメリカの方が日本で会社をつくる計画があり、「アメリカの商習慣は2、3年で増資あるいは撤退の判断をしてしまうところがあり、確認会社方式は最適かもしれない」と共同設立の相談を開始しました。
04年6月第14号
法務大臣の諮問機関である法制審議会は、株式会社および有限会社の設立時に必要とされている最低資本金規制(株式会社1千万円、有限会社3百万円)を撤廃する方針を決めました。これは、昨年2月に施行された中小企業挑戦支援法で1円でも会社が設立できる特例が設けられ、わずか1年余り(今年3月時点)に特例利用による「1円会社」が1万社を突破するという状況を踏まえたもの。
現在の「1円会社」制度では、「設立してから5年以内に最低資本金以上に増資する」義務があり、増資できなければ解散もしくは合資会社等に組織変更しなければなりません。また制度そのものも平成20年3月までの時限立法でした。この法案が成立すると、こうした条件や制限も撤廃されることになると思われます。
7月中に要綱案をまとめ、来年の通常国会での法改正を目指します。
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