<信用保証制度>
10月から変更
100%保証から80%保証へ、信用保証制度で中小企業経営は?
07年9月第53号
【「責任共有制度」を導入】
信用保証制度は、担保力や自己資金力が乏しく、また外部からの投資などにあまり期待できない中小企業にとって、円滑に資金調達する重要な制度です。中小企業が銀行等の金融機関から事業資金を借り入れる際に、必要な手続を経て信用保証協会が認定した場合、融資額の100%を信用保証協会が「保証」してくれました。これにより、金融機関はリスクを負担することなく貸し出しが可能となり、中小企業は比較的スムーズに資金調達できたのです。
しかし、10月1日以降申込み分からこの制度が変更になり、信用保証協会と金融機関が責任(リスク)を共有する「責任共有制度」が導入されることになりました。これにより、従来100%だった信用保証協会の保証は、80%程度に縮小され、残りの20%程度については金融機関自身が負担することになります。
【貸し渋りや高金利の悪夢再来にならないか】
もともと中小企業や個人事業者を中心に小規模貸し出しを行なってきた信金や信組では、「安心して貸し出せるのは信用保証付の融資だけ」といわれ、信用保証なしのプロパー融資は、信用保証付融資で一定の「実績」をつくり、取引の信頼を高めた後に行なうのが通例となってきました。
ところが、今度の「責任共有制度」では、金融機関がそのリスクをはじめから背負うことになり、貸し出す側に大きな躊躇が生まれる可能性があります。その躊躇は、中小企業に対する「信用収縮」=貸し渋りへと発展しかねません。
また、金融機関が負うあらたなリスクを中小企業に転嫁することでヘッジしようとすれば、中小企業の金利負担は重くならざるをえません。
いずれにせよ、この「責任共有制度」は、中小企業にとって歓迎できない制度改定であり、好景気を謳歌する大企業と出口の見えない中小企業・国民に分裂している今日の経済の「二極化」構造をエスカレートさせることが懸念されます。
【保証料率の負担軽減、100%保証の例外措置も】
なお、「責任共有制度」の導入にともない、信用保証協会に支払ってきた信用保証料の料率が従来より0.05%〜0.3%程度低くなります。
また、この制度についての例外として、セーフティネット(1〜6号)保証や創業関連保険、特別小口保険などは従来どおり、保証協会から100%保証が継続されます。さらに、「小口零細企業保証制度」(従業員20人以下(卸・小売・サービス業は5人以下)の会社及び個人で、限度額1,250万円)が創設され、これも100%保証となりました。
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